『宇宙大怪獣ドゴラ』 悪女は悪女である 若林映子様の美しさ

映画(DVD)『宇宙大怪獣ドゴラ』1964年 日本 東宝映画 監督:本多猪四郎 特技監督:円谷英二 原作:丘美丈二郎 脚本:関沢新一 出演:夏木陽介 藤山陽子 若林映子 小泉博 河津清三郎 田崎潤 船戸順 ダン・ユマ 藤田進 中村伸郎 天本英世 田島義文 上映時間81分 カラー

(注意!)ネタバレあり。

初見。炭素をエネルギーとする不定形の宇宙細胞が、地球に飛来し、地球上の石炭やダイヤモンドなどの炭素含有物を吸収し巨大化、さらに細胞分裂して数を増やし地球全体を危機に陥れる。地球の運命や如何に?
発想としては非常に面白い。不定形の大怪獣というのがいいし、そのデザインもユニーク。そして単に日本のみを襲うのではなく、世界各地の炭田が襲われるというのもスケール感があっていい(海外の模様は新聞記事で分かるだけだが)。新型コロナウィルスが世界に蔓延している今観ると、なかなか感慨深い。

ただ、残念なことにそのせっかくのユニークな発想が生かされているとは到底言い難い。大怪獣ドゴラと人間たちの攻防戦に話を絞れば良かったものを何故か宝石強盗団と警察の話に半分以上尺を使ってしまっている。細胞分裂するのはドゴラだけではなく、この映画自体も分裂してしまっているという皮肉な話。主役の刑事を演じる夏木陽介もドゴラ退治にはあまり関係なくてもっぱら宝石強盗団相手に奮闘するのみ。相手役の藤山陽子もほとんど見せ場がない。宇宙大怪獣ドゴラ〈東宝DVD名作セレクション〉/夏木陽介[DVD]【返品種別A】 - Joshin web CD/DVD楽天市場店
宇宙大怪獣ドゴラ〈東宝DVD名作セレクション〉/夏木陽介[DVD]【返品種別A】 - Joshin web CD/DVD楽天市場店ドゴラの方は科学者(中村伸郎)や防衛隊(偉い人は、もちろん藤田進)にお任せっていうのもなんだかなあ。

宝石強盗団というのも如何にもこの時代らしいバタ臭さで非常に作り物っぽい。強盗団の一員に天本英世がいていい味出している。こういうキャストも含め今の映画じゃとてもお目にかかれないので貴重といえば貴重。ハリウッド映画の日本流応用というべきか。正体不明の怪しい外国人ダン・ユマがことごとく話に絡んで来るのも面白いと言えば面白い。
でも、この宝石強盗団で一番いいのは、若林映子。男ばかりの集団に女一人、結構積極的に悪事を働くし、ちゃんと仲間を裏切るし、ラストは一人で宝石を持ち逃げして射殺されるというアッパレさ。その美貌は勿論素晴らしいけれど、その悪女っぷりが堂に入っていて見事。この女が、どういう過去を持ってどういういきさつで強盗団に入ったかなんて一切説明がないのもいい。悪女は悪女である。

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