『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』 「親の因果が子に報い」宿命の恋人たちよ。

映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』STAR WARS THE RISE OF SKYWALKER 2019年 アメリカ ルーカスフィルム製作 配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン キャラクター原案:ジョージ・ルーカス 製作・監督・脚本:J・J・エイブラムス 製作:キャスリーン・ケネディ 脚本:クリス・テリオ 音楽:ジョン・ウィリアムズ 出演:デイリー・リドリー アダム・ドライバー ジョン・ボイエガ ドーナル・グリーソン ナオミ・アッキー ビリー・ディー・ウィリアムズ マーク・ハミル 上映時間142分 日本語字幕スーパー版
2019年12月20日(金)日本公開
2019年12月24日(火)鑑賞 TOHOシネマズ西新井スクリーン5 14時45分の回 座席C-26 入場料1200円(シニア割引) パンフレット1100円

(警告!)ネタバレあり。この映画をまだ観ていない人は以下の文章を絶対に読まないようにお願いします。

『スター・ウォーズ』全9部作、これにて完結!とのことである。
ま、とは言っても、こんな素晴らしい金の生る木をディズニーがあっさり放棄するはずもない。とりあえず、スカイウォーカー一族のオハナシはこれでおしまいということだろう。それからあとは別の話。
ともあれ、1977年(日本公開は1978年)の第1作の『スター・ウォーズ』からリアルタイムで全作を映画館で観ることができた幸運に感謝したい。
全9部作の総括は後日するとして、今回はこの最新作および前2作を含む3部作について簡単に感想を書いておこう。

この3部作、様々な登場人物が出てきて様々なストーリーを繰り広げるのだが、中心となるのは、やはりカイロ・レンとレイのラブストーリーだろう。いや、ラブストーリーと言ってしまうにはあまりに暗く重く厳しい内容だが、やはりこれは究極のラブストーリーだ。ロミオとジュリエットの悲劇再びである。

カイロ・レンは、スカイウォーカー家の末裔であり、過去2作でその苦悩は嫌というほど描かれてきた。ジェダイの血を継ぐ者としてあまりにヘタレなんじゃないかと思われた第7作『ジェダイの覚醒』から次第に成長し最高指導者スノークを下克上で瞬殺するまでになった第8作『最後のジェダイ』を経て、さて第9作『スカイウォーカーの夜明け』である。
ここに至るまでにレイの方との関係も深まる。単なる敵味方、悪と善という図式から脱してフォースを通じて魂が結びつく。どんなに遠く離れた場所にいても相手のことを察知できるという、恋人以上家族以上の深い関係。だが、それでいて決して幸福にはなれない二人。全宇宙を支配を目論むレンと人々の平和を希求するレイには越えられない壁がある。

カイロ・レンが、ハン・ソロとレイアの息子であり、ダースベイダーの孫であることは『ジェダイの覚醒』からすでに明らかにされていたが、ではレイとは何者なのかが不明だった。幼少のころに両親に置き去りにされ、一人で生きてきたことは語られるが、では両親は誰で何故そんな状況になったのかが分からない。『最後のジェダイ』では両親は「名もなき人」だという説明がレイからあったので、なるほどと納得はしたのだが、今回、驚天動地の真実が!

(再度、警告!)最大のネタバレあり


何とレイは、あのパルパティーンの孫娘だったのだ!

いやいや、前2作でそんなことおくびにもださなかったぞ。急に脚本家が思いついたのか?
それでまた、パルパティーンが再登場っていうのが困ってしまう。一度、やっつけられたやつだからなあ。またしてもラスボスか。もっと凄いの出せなかったか。
しかも、パルパティーンがレンとレイと対峙するシーンが『最後のジェダイ』でスノークとレン、レイが対峙するシーンと同じに見えてしまう。
もっと言っちゃうと、宮崎駿の『天空の城ラピュタ』のムスカとシータ、バズーが対峙するシーンにも見えてきてしまう。玉座云々というセリフがあるせいだろうか。パルパティーンが「人がゴミのようだ」と言わないのが不思議なくらい。

ぼくは貶しているのではない、むしろ褒めている。よくぞここまで大時代的な悲劇を描き切ったと大いに感心しているのだ。「親の因果が子に報い」という言葉を久々に思い出した。親というか祖父だが。本人たちがあずかり知らぬ血筋だの、一子相伝だの、使命だのといったものに抗い必死に生き抜こうとした二人の若者の姿に涙するのみ。ちょっと歌舞伎を見ているような感じがある。
特にレンを演じるアダム・ドライバーが素晴らしい。何ともいえぬ色気があり、ひ弱さと傲慢さがあり、何よりも愛を求めてやまない純粋な気持ちが伝わる。まさにこの映画のヒロインにふさわしい。
対するレイを演じるデイジー・リドリーはその雄々しさにほれぼれするばかり。

これでスカイウォーカー家の血筋は絶えてしまったわけだ。スカイウォーカー家の人々にとってフォースってなんだったのだろう。
「呪い」だったのかもしれない。誰一人それをうまく使いこなせなかった、アナキンもルークもレンも。それはフォースそのものが悪いのではなく、彼らが家族というものを愛しすぎたからだ。「家族は諸悪の根源」と太宰治は言った。
家族の束縛のないレンが、スカイウォーカーを名乗るラストシーンは画竜点睛というべき名シーン。

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