『GIGANT 第1巻』 この街にAV女優が住んでます

『GIGANT 第1巻』奥浩哉著 小学館 2018年6月4日初版第1刷発行
2018年5月30日(水)購入・読了

(注意!)ネタバレあり

奥浩哉の新作。
帯には、「驚異のヒロイン」とか、「男子高校生・ミーツ・AV女優。天才・奥浩哉が描く純愛!?予測不可能!映像化不可能!!?誰も見たことのない奇跡の物語ここに開幕。」とか、思い切り煽った惹句が躍る。こっちの胸も期待で躍る。早速読んでみた。

誰も見たことのない、というのはどうだろうか。如何にも『GANTZ』の奥浩哉が描きそうな作品、という気がする。このぶっ飛んだ話の展開も他のマンガ家なら噴飯ものだが、奥浩哉ならOKという感じ。

男子高校生・横山田零は、以前からAV女優パピコのファンだったが、ある日、「この街にAV女優のパピコが住んでます たのんだら やらせてくれます。」と書かれた張り紙が街のあちこちに大量に貼られているのを発見した。そこで、その貼り紙を剥がして回収しているところをパピコ本人に見られてしまう。

パピコ「君が貼ったの?」
零「あ、ち・・・、違います・・・」
パピコ「じゃあ・・・なんで?」
零「いや。パッ、パッ、パピコさん、こっ、こまるかなって」
パピコ「あたしのこと・・・知ってんの?」
零「ファ・・・ファン・・・だから・・・」
パピコ「うそぉ・・・」
パピコ、零を抱きしめる。

ここまでで第1話。週刊誌連載の1回分。ボーイ・ミーツ・ガールの物語として単純明快、単刀直入、純粋無垢なオープニング。上手い、鮮やかとしか言いようがない。パピコのアップの表情の可愛らしさとパピコと零の性格の良さが伝わって来る。男子高校生とAV女優というミスマッチな関係もこの二人ならイイと思えてしまう。
まあ、本当は男子高校生は年齢的にAV見ちゃいけないんだがね。ちなみにパピコはスウェーデン(父)と日本(母)のハーフ。
で、このまま普通に恋愛ものになると思いきや、第4話から突然SFになってしまう。パピコが、路上で倒れた男を助けようとしたら、その男が勝手に得体の知れない装置をパピコの腕に装着する。そして、男はぬいぐるみに変化してしまう。戸惑いながら家に帰ったパピコは、男に装着された装置で、自分の体が大きくなることを発見する。このぶっ飛び方は凄い。その後の展開もあれよあれよという感じで意表を突き、先が全く読めない。
突然、都会に糞尿が降って来るっていうのもあって、確かにこれ、惹句が言うように映像化不可能。もっとも、マンガも映像なんですけど。

どんな突拍子もないストーリー展開でも面白く読めるのは、主人公のパピコと零のキャラが好感を持てるから。これ、大事なことだと思う。パピコの家庭環境は滅茶苦茶酷いが、それでも健気に生きるパピコを好きにならずにはいられない。

パピコと零のメールのやり取りが面白い。
パピコ「なんか面白い漫画あったら教えてくれないかな?」
零「いぬやしきをおすすめします!!アニメにもなっていて 内容はハードな部分もあるけど読みやすくて10巻でまとまってます。」
パピコ「それ読んだばっかりだったの!!アニメあるんだ見てみよっかな」
零「同じ作者のGANTZも面白いですよ!」

勿論、両作とも奥浩哉作品。自分の作品名をこういう風に臆面もなく作中に出すって、なんか楽しい。よほど自信があるのだなあ、爽やか。

それにしても、件(くだん)の貼り紙を作成し、貼ったのは誰?今のところ謎だな。
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