『山田孝之のカンヌ映画祭 第1話 山田孝之 カンヌを目指す』 赤くないランドセル

ドラマ『山田孝之のカンヌ映画祭 第1話 山田孝之 カンヌを目指す』監督:山下敦弘 松江哲明 構成:竹村武司 出演:山田孝之 芦田愛菜 山下敦弘 出演協力:ムロツヨシ 語り:長澤まさみ
2017年1月7日(土)放送 テレビ東京

(注意!)ネタバレあり

ドキュメンタリー風ドラマ。俳優山田孝之が、映画監督山下敦弘を『勇者ヨシヒコ』撮影しているスタジオの楽屋に呼び出し、「賞が欲しい。しかも、カンヌ映画祭の1番のやつ」と言い出すところから話は始まる。
山田孝之の構想では、自分がプロデューサーで監督が山下敦弘で映画を作りたいと。それでカンヌで賞を獲ると。
もう既に「合同会社カンヌ」を立ち上げて、オフィスも借りてあるという手回しの良さ。オフィスの壁に貼ってあるのは、一目で漫☆画太郎が描いたと分かる肖像画。似ても似つかないがこれは山田孝之なのだという。もっとも、見ているうちに山田孝之にそっくりに見えて来るから芸術は凄い。

映画製作の過程を作品にするというのは、今までもたくさんあった。有名どころでは、トリュフォーの『映画に愛をこめて アメリカの夜』とか、フェリーニの『8½』とか、大森一樹の『暗くなるまで待てない!』とか。作る方も面白いのだろうが、観る方も結構興味津々の題材ではある。だが、今さら凡庸な作りではどうしようもないだろう。そこへ、このドラマである。

山田孝之が、「カンヌ映画祭受賞に熱を上げる」山田孝之を演じていると云えばいいか。思い込みが激しく、猪突猛進で発想が尋常じゃないというキャラがよく出来ている。さらにそれに振り回されて、オタオタしっぱなしの山下敦弘監督のキャラもまた面白い。本当に何も知らされていない風で戸惑う様子が演技だとしたら、誠に素晴らしい。プロの俳優とは一味も二味も違う。
それにしても、このドラマには脚本はあるのだろうか。クレジットには、脚本家の名前はない。ただ、構成:竹村武司とあるだけ。このドラマの舞台裏もいろいろ知りたい。

山田孝之が、構想していたのは、実在の(現在も存命)猟奇殺人鬼エド・ケンパーを描いた映画である。身長2メートル超の大男エド・ケンパーの殺人のなかでも、特に「親殺し」というところに山田孝之が着目したようだ。
ただ、山田孝之はこの映画には出演しないと言う。エド・ケンパー役は別の俳優にやらせると言う。
山下敦弘「それって綾野君とかのこと、綾野君?」
山田孝之「だって、剛きて、ビビんなくないですか?」
というわけで、主演俳優との初顔合わせの場に山下監督も同席することになった。

待ち合わせの公園にいる山下監督と山田孝之。向うから中年男性が近づいてくる、よく見ると後ろにはランドセルを背負った子供も。子連れで面接?
山下敦弘「誰?でんでんさんかな」
現れたのは、ランドセルの女の子。芦田愛菜だった。先ほどの中年男性はマネージャーとのこと。芦田愛菜こそ、猟奇殺人鬼エド・ケンパーを演じる俳優だったのだ。
このシーンの流れは衝撃的だし、実に面白い。見ていて滅茶苦茶興奮した。芦田愛菜はまだランドセルを背負っている小学生だったんだ。でも、もう大人の色香も感じさせるし、演技も抜群に上手い。何というか、中身は大人なんだけど、小学生を演じているというか。その彼女に猟奇殺人鬼をキャスティングするとは、何という慧眼であろう。この結末は予想だにしなかっただけに涙が出る程感動した。
第2話が楽しみ。
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