『この世界の片隅に』 私を見つけてくれてありがとう

アニメ(映画)『この世界の片隅に』配給:東京テアトル株式会社 原作:こうの史代 監督・脚本:片渕須直 声の出演:のん 細谷佳正 稲葉菜月 尾身美詞 潘めぐみ 小野大輔 牛山茂 新谷真弓 岩井七世 上映時間129分 カラー ビスタサイズ 
2016年11月12日(土)公開
2016年11月12日(土)鑑賞 MOVIX亀有シアター4 9時25分の回 座席D-13 入場料1800円(当日券) パンフレット1000円
2016年11月27日(日)鑑賞 TOHOシネマズ西新井スクリーン6 14時15分の回 座席A-10 入場料1800円

(注意!)ネタバレあり

公開初日と昨日、2度観た。そして、2度とも冒頭に「悲しくてやりきれない」という歌が流れ、スクリーンに、のん という文字が浮かび上がると、何故か涙が頬を伝わって流れ落ちる。早くもここでグッと心を鷲掴みにされた気分になってしまう。

「8年12月」というテロップがまず出て、一人の少女すず(声:のん)の物語が始まる。もっとも物語と言ってもささやかなエピソードが短く描かれるだけで、すぐ、年が変わり、別のエピソードになる。
あれ、そういえば、8年は昭和8年のはずだが、昭和という文字は表示されない。何故だろう。

8年12月に海苔を届けに行き、怪物みたいな感じの「人さらい」に捕まるが機転を利かせて逃げる。その際、同じく「人さらい」に捕まっていた男の子と出会う。ここは、すずが描いた絵物語の筋書きのようだが、現実に起きたこともあるのかもしれない。ここで出会った男の子が、後にすずの夫になる周作なのかなあ。言葉による説明はないが。

10年8月には座敷童(ざしきわらし)に出会う。「人さらい」同様、幻想と現実が入り混じっている感じ。この辺までは、夢見る少女時代らしい。まだ戦争の影はない。

13年2月、学校の図画の時間に屋外でスケッチ。絵の得意なすずは、級友・哲の代わりに波のウサギの絵を描く。
ここでもう少女時代は終わり。時系列の流れを細かく追っていくのではなく、エピソードをチョイスしていくやり方。最初は少し戸惑うが、次第に気にならなくなる。少女時代と言っても、小学校に入学して、卒業してみたいなイベントを見せることはしない。哲以外にどんな友達がいるのかも分からない。そういう省略の鮮やかさを感じる。

18年12月、すずに縁談が持ち上がり、翌19年2月にはお嫁入り。すずは満18歳という歳ごろ。「ぼーっ」としていて夢見がちで絵を描くのが好きな少女は、大人になって、実家を出て、見ず知らずの人のところに行くことになった。相手は、昔、すずに会って見初めたという男で、すずを捜していて、やっと見つけたのだという。
この結婚、何か不思議。昔ながらのちゃんとした見合い結婚ではないし、恋愛というには、すずは相手のことに覚えがない。ただ相手からの一方的な好意を抱かれているだけという。
今だったら、ストーカーと疑いたくなるような事例だけど、昔だし、すずは「ぼーっ」としているから言われるままに呉にある夫の家に新妻としてやって来る。

19年2月だから当然戦時中なわけだが、16年12月の真珠湾攻撃を端緒とした戦争の様子が説明されるわけではない。そういうところもユニーク。
夫の実家で夫の両親も加えて暮らし始めてから、やっと、日常生活に戦争が影を落とし支配した状態とはどんなものかが非常に具体的に細かく描かれていく。

(つづく)


この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック
双葉社
『この世界の片隅に』製作委員会

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック