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zoom RSS 『わたしを離さないで 第10話(最終話)』 こんな嘘みたいなこと

<<   作成日時 : 2016/03/19 20:27   >>

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ドラマ『わたしを離さないで 第10話(最終話)』原作:カズオ・イシグロ 脚本:森下佳子 演出:吉田健 出演:綾瀬はるか 三浦春馬 麻生祐未 伊藤歩 柄本佑 
2016年3月18日(金)放送 TBS

(注意!)ネタバレあり。原作のネタバレもしています。

第9話で「猶予」が存在しないことを知らされた恭子と友彦。そのあとで彼らがどうしたのか。ドラマとしてのクライマックスは第9話で終わっていて、この第10話はエピローグみたいな感じ。原作を翻訳した文庫本でもこの第10話に相当するのは、18ページの分量しかない。原作もドラマも大きな事件もなく静かに終わる。
友彦が終了する時も美和の時のようなドラマティックなシーンはない。自らの使命を全うして終わるだけ。それでも原作よりは恋愛の要素が加味されている気がする。ただ、恭子と美和は女性同士の恋愛関係という風に思えたが、恭子と友彦の恋愛ってなんだか少し違う。友彦ってあまり恋愛という感情を持たない男なんじゃないのか。恭子の方は、友彦に好意を抱いているが、それは対等の立場ではなく、母親が子ども対して抱くような愛情に見える。陽光学苑時代からずっっと、恭子は友彦を気遣い守ってきた、母親のように。
あらかじめ生殖能力を剥奪されて生まれてきた恭子に芽生えた母性だったのでは。

ラストで恭子は、のぞみが崎を訪れる。そこで彼女は、川に捨てた友彦のサッカーボールに「再会」する。
それが何処をどうやってのぞみが崎までやって来たのか。いかにもドラマでしか起きない奇跡だなあ、と思った瞬間、恭子のモノローグで、
「こんな嘘みたいなこと」
と語られてしまう。脚本家森下佳子が突っ込みを先回りして恭子に言わせたのか。自虐的といおうか、逆に自信の表れともとれる。ここが一番面白かった。
ちなみに原作だと、ここでは、友彦ならぬトミーの幻影が地平線に浮かび手を振り、恭子ならぬキャシーに呼びかけるというドラマ以上に「嘘みたいな」シーンなのである。これもよくありがちのシーンなので、サッカーボールの方に軍配を上げたい。

ドラマは、原作と色々変えて来て、それにかなりのオリジナル要素を加えて来た。原作の厳しさ・怖さが薄れ、やや甘い感じになったのは、恋愛ドラマにしたためだろう。その是非はあるだろうが、これはこれで非常によく出来たドラマだと思った。
こういうSFドラマが作られることが稀な日本のドラマ界においてよくぞここまでやったと称賛したい気分である。
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