「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」 何が何だかわからないよ、綾波。

映画(アニメ)「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」2012年 日本 制作:株式会社カラー 配給:株式会社ティ・ジョイ 総監督・企画・原作・脚本:庵野秀明 監督:摩砂雪 前田真宏 鶴巻和哉 声ノ出演:緒方恵美 石田彰 林原めぐみ 宮村優子 坂本真綾 三石琴乃 山口由里子 立木文彦 清川元夢 沢城みゆき 上映時間95分
同時上映「巨神兵東京に現わる」(10分7秒)
2012年11月17日(土)公開
2012年11月18日(日)鑑賞 TOHOシネマズ西新井スクリーン5 13時40分の回 座席A-9 入場料1800円(当日券) パンフレット通常版800円

つい先ほど観終わり、自宅に帰ってきてパソコンに向かっているところ。あえてネット等の情報に触れないようして期待に胸を膨らませて観たとりあえずの感想を簡単に書いてみる。買ってきたパンフレットもまだ覗いていないし、ネットで他の人の感想もチェックしていない、そんな状態のままで。

珍しくシネコンは満席になり、かろうじてぼくは客席の最前列に座ることになった。この席は嫌う人もいるが、他人の頭を見たりする弊害がなく、ぼくの前にはスクリーンしかない状態なので作品に直接触れているような気がしてぼくは嫌いじゃない。
上映前に客席から「ああ、緊張する」という若い男の子らしい声がする。同感。観る前にこんなに緊張と興奮と期待が高まるなんて本当に久しぶりだ。

だけど、上映が始まるとそういった高揚感がトーンダウンしてしまう。まず、冒頭でアスカがどんなことをしているのかがよくわからない。マリが、天地真理の歌を歌っているのもよく聞こえない。観ている人間に状況をはっきりとわからせようとしていない。もうこの辺から嫌な予感がする。

そのあと、やっとシンジが登場するが、シンジ自身はともかくその周りの環境が激変である。戸惑うシンジの心境はこれを観る観客の心境とシンクロする。そして、明かされる意外な事実。なんと前作「破」から14年の時が流れ、世界はサード・インパクトで壊滅状態だという。14年ぶりに意識回復したシンジ同様にここでも観客は呆気にとられる。いや、ここだけではなく、その後にも呆気にとられるような「説明」の数々が。

何よりもあの「綾波レイ」の正体がああいうものだったというのは本当にショックである。「破」が、シンジと綾波の青春ラブストーリーとして受け止めていたぼくのようなものは途方に暮れるだけ。「神殺し」ならぬ「キャラ殺し」である。

「序」や「破」には、カタルシスがあってぼくを気持ちよくさせてくれたが、この「Q」にはそういうものは見当たらない。綾波はあんなだし、カヲルは哀れだし、ゲンドウは相変わらず何を言っているのかさっぱりわからない。アスカもマリも見せ場がない。シンジの性格は昔のまんまだし。カヲルのいうことはすべて信じてしまい、そのくせ土壇場でカヲルを無視して暴走するこらえ性の無さ。
とにかく感情移入できるキャラが一人もいない。

暴走するのはシンジだけではなく、庵野秀明もである。「ついてこられる奴だけついてこい、あとは知らん」とでもいうべき傲岸不遜さが、この「Q」からは感じられる。前作までのものを見事に破壊しつくし、新しいものを構築しようという姿勢はむしろアッパレ。

「使徒」なる外敵と闘っていた前作までが牧歌的に見えるような何とも得体のしれない作品に仕上がってしまったが、ラストまで観るとそんなに嫌いになれない。面白おかしい作品じゃないし、とっつきは非常に悪いが、それでももう一度は観なおしてみたい気がする。

上映が終わったあと、客席で「わけがわからない」と喋っていた若い男がいた。全くもって同感。でも、わかるものではなく、たまにはわけのわからないものを観るのもいいかもしれない。ぼくの魂の糧になるかも。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q アスカの眼帯
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