「NHKスペシャル コンピューター革命 最強×最速の頭脳誕生」 なぜ?

テレビ(ドキュメンタリー)「NHKスペシャル コンピューター革命 最強×最速の頭脳誕生」制作・著作:NHK ナレーション:服部潤 日笠陽子 アニメーション制作:プロダクションIG 
2012年6月3日(日)21時~21時49分放送・鑑賞 NHK総合テレビ

日本及びアメリカにおけるスーパーコンピューター開発の現状と未来像について取り上げたドキュメンタリー番組である。最近のNHKらしくわかりやすく面白くを心掛けているのかどうか知らないが、ドキュメンタリーパートだけでなくアニメパートもあり、いろいろ工夫している。だが残念ながらこのアニメは失敗だろう。ここで中途半端なドラマ性を加味したところで違和感があるばかりでちっともわかりやすくもなく面白くもない。アニメファンにも受けないし、アニメ嫌いにも当然ながら拒否されるだろう。

ドキュメンタリーとしてもすぐれているとは言い難い。いろいろなことを盛り込みすぎてやや雑駁な印象を持った。
作り手としては、スーパーコンピューターがどのような可能性を持ち、どのようなことが現時点で出来、またどのような危険もはらんでいるのか、見せたかったのだろうが、どうも混沌として未整理である。
医学分野への活用が大きく取り上げられているのは非常に興味深く観た。過去の膨大なデータを利用して患者の診断をより迅速に的確にできるようになるというのはよくわかるのだが、その先の治療はどうなのだろうか。
自然災害の際に避難経路などの情報を携帯端末に送り、避難指示を送るというのもわかるのだが、そのような非常時にちゃんと電波が届くのかどうか。
日本の「京」、アメリカの「ワトソン」ともにすごいすごいと讃えるばかりなのはいささか胡散臭い。
人間と同じような思考をするコンピューターというのは昔ながらのSF的な夢だが、この番組を見る限りではまだまだという気がする。計算がとてつもなく速くできるとか、膨大なデータを蓄積しているとかは「考える」ということとは次元が違うことである。
肉体は死んでも「個人」がデジタルの中で生きる、という発想も面白いが、実現までは時間がかかりそうだし、全人類がそうなることはまずありえないことに思える。

まだまだ道半ばという分野なのでいろいろ疑問点も出てくるが、とりあえずの現状がわかっただけでもこの番組を見た甲斐はあったというものだ。

この番組を見ていたら40年ぐらい前に読んだハインリヒ・ハウザーの「巨人頭脳」を思い出して無性に読みたくなった。あれはこの番組でいうところのスーパーコンピューターを描いたドイツ製SF小説だった。所謂ディストピアもので結構オチが面白かった記憶がある。
もうひとつ、テレビドラマ「プリズナーNO.6」の第6話「将軍」を思い出した。NO.6はラストで巨大コンピューターと対峙し、ある質問をする。その途端、どんな質問にも答えられるはずのコンピューターは答えに窮し、自壊する。その質問とは
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