「八十路(やそじ)から眺めれば」 老人だけの愉しみ

エッセイ「八十路(やそじ)から眺めれば」THE VIEW FROM 80 1980年 アメリカ マルコム・カウリー著 小笠原豊樹訳 1999年8月20日第1刷発行
2012年5月3日(木)読了

1898年に生まれたマルコム・カウリーという文学者が、80歳を越えた1980年に発表したエッセイ。
80歳代になった人間にしか書けない老人の悪徳と美徳、愉しみがこの本の中に詰まっている。
今、私は82歳の父と78歳の母と同居しているので老いというものと日々つきあっているからこの本に書かれていることが身近に感じられる。もっとも、私自身はまだ老人ではないのであくまでも外側から感じるだけで我がことのように切実な感慨があるわけではない。
この本についても同じことが言える。非常に面白く読んだが、やっぱり共感するとまではいかない。当たり前だ。あと30年くらいたたないとそういう共感は生まれないかもしれない。30年後にもう一度読んでみたい。

この本の良いところは、どことなくほのかなユーモアが漂っているところだ。決して深刻になりすぎず、かといって軽薄にもならず、博覧強記をひけらかすことなく、さりげなく文学についてのさまざまなエピソードを紹介して楽しませてくれる。声高な主張というものもなく、穏やかな語り口がとても好ましい。

マルコム・カウリーは、第一次世界大戦の際にボランティアでフランスに渡り、救急車の運転などをしたという。これって、ウォルト・ディズニーと同じ行動なのである。二人はどこかですれ違っているかもしれない。
八十路から眺めれば
草思社
マルコム カウリー

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