「ティーンコート 第7話」 空気に死刑を求刑

テレビドラマ「ティーンコート 第7話」脚本:松井周 演出:西野真貴 出演:剛力彩芽 瀬戸康史 村川絵梨 東幹久
2012年2月21日(火)23時58分~24時29分放送 日本テレビ
2012年2月26日(日)鑑賞

単純に見えた事件だった。いじめる側の高校生がいじめられる側の生徒に反抗されてカッとなってカッターナイフでけがを負わせた、というだけの事件。だが、ティーンコートの検事・若王子(にゃこうじ)美里は、この事件の背後に共犯者を見出し、法廷でこう宣言する。

「共犯者は空気です。・・・空気に死刑を求刑します。」

いま、おそらく日本で一番笑顔が可愛い剛力彩芽がヒロインの連続ドラマ。彼女の魅力とコメディタッチの肩の凝らないストーリー展開で結構楽しく観てきた。
ところがこの第7話、様相が一変してなにやら不穏な雰囲気で剛力彩芽も笑顔が封印され、彼女の演じる若王子美里のキャラもいつもとは違って見える。
つまらなくはない、面白いのだが、違和感と居心地の悪さが付きまとう。「空気に死刑を求刑します。」ってそんな不条理演劇みたいなこと言われても・・・面白いじゃないか。

エンドクレジットの脚本のところに松井周の名前を発見して、「ああ、やっぱり」と何だか納得してしまった。このいたたまれない程の居心地の悪さ、なんにも解決しない後味の悪さこそ松井周の演劇に通じるものがある。
何故これほどまでに居心地が悪いのかと言えば、松井周が描くことが我がことのように思えてならないからだ。
今回の共犯者は空気という発想、キャラ設定という発想、いずれもがこちらの身と心に響く。決して観念的な話に終わらない現実的な切実さがある。

珍しくも感情を露わにして悲壮感漂わせる剛力彩芽の演技も素晴らしい。ただ、日本一笑顔が可愛いだけじゃないんだ。ぜひ松井周の「サンプル」の舞台に出てもらいたいものだ。
こういう拾い物というべき意外な収穫があるから、何でもこまめに観とかなくちゃいけないんだよなあ。早くも2012年のベストドラマ候補である。

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松井 周

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