「相棒シーズン10 第1話 贖罪」 禁じ手

テレビドラマ「相棒シーズン10 第1話 贖罪」脚本:輿水泰弘 監督:和泉聖治 出演:水谷豊 及川光博 川原和久 大谷亮介 山中崇史 六角精児 山西惇 神保悟志 片桐竜次 小野了 益戸育江 池内万作 長澤奈央 天宮良 戸田菜穂 大沢樹生 吉田鋼太郎 赤塚真人 升毅 松永玲子 茅島成美 長内美耶子 野添義弘
2011年10月19日(水)20時~21時48分放送
2011年10月24日(月)鑑賞

「相棒」シーズン10のスタート。通常時より時間の長いスペシャル版。えてしてこの手のものはスケールが大きいのはいいが案外中身が面白くないことがある。今回は事件そのものはそれほどスケールが大きくはないが、二転三転するストーリーの巧妙さで実に面白く観せてくれる。
傑作である。ただし、これほど後味の悪い作品もあるまい。そこがさすが「相棒」たる所以だ。

それにしても池内万作によくもこういう役をキャスティングし、池内万作もそれを受けたものである。よりにもよって冤罪を訴える文章を残して投身自殺する役とは。池内万作は凄い。役者の業のようなものを強く感じる。
役者ってそこまでやらなければいけないものなのか。

ストーリーの面白さは言うまでもないのだが、今回は杉下右京(水谷豊)の強引なる奇策に驚く。
「24」のジャック・バウアーが、劇中のどんなテロリストよりも強くていざとなったらどんな強引なこともやるのと同様に「相棒」の杉下右京は、劇中のどんな犯人よりも頭脳明晰でありいざとなったらどんな強引なこともやるのである。
相手が「一事不再理」という究極の手を使うのにも動ぜずに持ち出す対抗策の無茶苦茶さが面白い。野暮なことを言えば、単なる一人の警察官がそこまでやるのは明らかに行き過ぎなのだが。刑事ドラマとしての禁じ手と言えるかもしれない。この手は二度は使えない。刑事ドラマを自ら否定するに等しいから。

冤罪を生み出してしまった●●らを真犯人が恐喝する、というのが今一つリアリティーがないように思える。彼らは意図的に冤罪にしたわけではないようだから、恐喝なんかに応じず、いくらでも正当性を主張できるのではないか。ミステリ的にはその辺が弱いと感じた。

ラストで神戸尊(及川光博)の犯した罪を杉下右京が指摘するくだりの後味の悪さ。すべての物事をなあなあでは済まさない杉下右京の恐ろしさが垣間見えた。本当に杉下右京は神戸尊を相棒と思っているのだろうか。

9シーズンも続いた「花の里」を何の前触れもなく閉店させる荒業も凄い。
シーズン10、これからも何が起きるか眼が離せない。

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