「プリズナーNO.6 第1話 到着」 ニューヨークなど存在しない

DVD(テレビドラマ)「プリズナーNO.6 第1話 到着」THE PRISONER 2009年 イギリス 脚本:ビル・ギャラガー 監督:ニック・ハーラン 出演:イアン・マッケラン ジム・カヴィーゼル 上映時間46分 日本語字幕版 DVDビジョン2010年12月号付録
2011年9月19日(月)鑑賞

往年のテレビシリーズのリメーク版。既にDVD・BOXも発売されているが、とりあえず第1話を観てみた。これで面白ければBOXも買ってもいいかな、と思っていたのだが残念無念ではあるが、もう第2話以降を観る気がなくなってしまった。

私は、オリジナル作品の熱烈なファンというわけではない。去年だったか全て観直してみて、「面白いのは半分くらいだなあ」と再認識した程度のファンである。ただ、そんな私でも今回のリメークは全く駄目だった、と言える。
どうも作り手はこの作品というものをよく理解していないのではないか。オリジナルの「プリズナーNO.6」は、米ソ冷戦下という時代背景抜きには語れないものだと思う。
一人の情報部員が辞表を提出すしたのをきっかけに何者かによって拉致され、どことも知れない村で目覚める。それから、敵(もしくは味方?)による執拗な追及が彼に対して行われて行く。というストーリーはまさに冷戦下のスパイストーリーである。ただ、それからの展開は正攻法なものばかりではなく、非常にひねったものが目立つ。そのひねり方がうまくいくと面白いが、やりすぎるとつまらなくなる。出来不出来は、各話それぞれだが、全体的に非常にユニークな作品であったことは確かだ。

しかし、今回の作品はオリジナルのツボをことごとく外している。今回、NO.6と呼ばれる男(ジム・カヴィーゼル)は別に情報部員ではなくどこかの企業に勤めていて辞表を出したばかりという設定のようだ。その辺からどうも調子が狂う。
オリジナル同様、今回もNO.2(イアン・マッケラン)が登場し、NO.6を追い詰めていくのだが、オリジナルのNO.2の狙いが「情報」(インフォメーション)であることが最初から明瞭なのに対して、こちらは第1話の時点ではまだ何が狙いなのか曖昧模糊としている。この辺もなんだかなあ、という感じ。
今回の村を砂漠に近いところに設定したのも違和感ありだし、村の構造や村人の年齢層(子どもがいたりする)もどうも引っかかる。

一番駄目なのはユーモアがないことだろう。ジム・カヴィーゼルは熱演なのだが、シリアスすぎてどうにも重い。やはり、オリジナルのマッグーハンには到底勝てない。カヴィーゼルのせいではなく、今回のNO.6の人物設定がうまくないせいだ。もっと得体の知れない部分をもつ人間のはずなのだ、オリジナルでは。

どうも、オリジナルとの比較ばかりしてしまったが、さりとてオリジナルと全くの別物と考えてみても到底よく出来た作品とは言い難い。オリジナルをまるで知らないで観た人は何がなんだかさっぱり分からないのではないか。
せっかくのリメークがこんな結果というのはまことに惜しい限り。
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ポニーキャニオン
2010-12-02

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