「たのしいムーミン一家」 すべてがむだであることについて

児童文学「たのしいムーミン一家」1948年 フィンランド トーべ・ヤンソン作・絵 山室静訳 講談社 ムーミン童話全集2 1990年6月23日第1刷発行 1994年11月10日第11刷発行
2011年4月24日(日)読了

「ムーミン谷の彗星」がとても面白かったので、続けて2巻目の「たのしいムーミン一家」を読んでみた。
つまらない。読みとおすのが苦痛なほどつまらない。まあ、最後まで飛ばさずきちんと読んだけど、本当につまらない。「ムーミン谷の彗星」がなぜあんなに面白かったのか不思議なほどにこの「たのしいムーミン一家」はちっともたのしくない。

前作は、彗星によるムーミン谷の危機という山場に向かって話が組み立てられていて面白く、さらに登場するキャラも多彩であり、しかもその心理まで細かく描かれていた。臆病者のスニフや偏屈なじゃこうねずみのようなネガティブ思考のキャラも否定的ではなくきちんと表現されていて読んでいて納得できた。
今作は、話の核となるべきものがなく、単なるエピソードの積み重ねだけなので惹きつけられるものがない。せっかく、飛行おにという新キャラを出したのにあまり生かされない。大体、おにというわりにいい人なのも拍子抜け。冒頭で飛行おにのぼうしがトラブルを巻き起こすエピソードがあるのに、後半出て来る飛行おにがそれについて何も言及しないというのも変な話だ。
みんなが嵐のために島で一晩過ごすエピソードも面白くなりそうなのにそうならない。全編そんな感じで非常に物足りない思いだけが残った。前作にあったダークさが欠けらもないのはどういうことだろう。スナフキンもなんだか普通になっちゃったし、総体的にキャラがみんなおとなしくなりすぎている。
悪役もいない、みんなの足を引っ張るトラブルメイカーもいないじゃやっぱり物語ってのは面白くなりようがない。
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講談社
トーベ・ヤンソン

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