「相棒 Season9 第11話 死に過ぎた男」 誤解

テレビドラマ「相棒 Season9 第11話 死に過ぎた男」脚本:ブラジリィー・アン・山田 監督:橋本一 出演:水谷豊 及川光博 本間剛 河合美智子 中原果南 菅田俊
2011年1月12日(水)21時~21時54分放映・鑑賞 テレビ朝日系

「相棒」らしい後味の悪い作品でなかなかの佳作であった。肝心なことを言わなかったばかりに起きた悲劇、という話だが、昔懐かしいアルベール・カミュの「誤解」を思い出した。あのカミュの不条理な世界を現代によみがえらせた、と言ったら褒めすぎか。
普通の刑事ドラマだったら、この結末は男を信じ切れなかった女の哀れさに同情の涙を流すところだが、さすが「相棒」、一味違う。同情どころかこの犯人の女、怖すぎだろう。
男の真意を誤解して男を問い詰めて口論の末に殺してしまった、というのなら同情の余地もあるが、誤解から来る思い込みだけで何の話し合いもせずに無言で男を背後から一刺しで殺してしまうこの女、いったい何者?よほど壮絶な過去を持つ女なのか、それとも心が壊れている女なのか。中原果南がこの得体の知れない女を怪演している。
冷酷非情に男を殺すくせに杉下右京に誤解を指摘されると、途端に悲劇の女になって感傷的になる。その感情の起伏の激しさが実に怖かった。
こういう女には、常日頃から言葉ではっきりと意思を伝えておかないとえらいことになる、という教訓を得た。

また男の真意そのものもはっきりさせられたわけではない。肝心な指輪に書かれた名前について、杉下右京は、
「ええ、あなたの名前が彫られていたとしても。」と言っているだけで、明確にはしていない。本当は元妻の名前があったのではないか、と想像するのも可能なのである。この辺もいかにも「相棒」らしい底意地の悪さだ。
白骨遺体をクローズアップで見せる悪趣味もさすがである。

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