「「人間嫌い」のルール」

エッセイ「「人間嫌い」のルール」2007年 中島義道著 PHP新書 2007年7月27日第1版第1刷 2008年10月17日第1版第3刷 2010年2月14日(日)購入 高田書店(古本屋) 価格150円
2010年2月16日(火)読了 読書時間90分

僕の気のせいならいいのだが、中島義道は幸福になってしまったように感じた。いつもながらの中島節を期待してこの本を買って読んでみたら、なんだか普通の前向きな自己啓発書みたいでひどく戸惑った。
大体、中島義道が他人を例に挙げて罵倒や非難ではなく、称賛するなんてとてもあり得ないことだろう。(112ページ~115ページ)どうなってるんだろう。

「私は「人間嫌い」である。たぶん、かなり重症の。そして、私には友達や理解者がわんさといるのだ。」(193ページ)

何という矛盾だ。人間嫌いを世間に表明し実行していくうちに豊かな人間のネットワークができたのだという。それをさも自慢げに書く傲慢さ。このへんはさすが中島義道である。
今まで中島義道の本を読むことで励まされてきた。「ああ、こんなに非常識で傍若無人、傲慢無礼な人でも生きていけるのだ。」と反面教師的に受け止められたからだ。ところが、この本は極めて真っ当な人生論になっているし、未来に展望が開ける前向きさが強烈に伝わってくる。特に最終章(6章)の「人間嫌いの共同体」(これまた矛盾したタイトルだ)は、中島義道の主張がダイレクトに伝わり、感動してしまった。皮肉ではなく、逆説的にでもなく、極めてストレートに感動した。
「人間嫌い」という本来はマイナスのイメージしかないものを突き詰めていくとこういう境地が開かれるのか、という思いを抱いた。だから、中島義道は面白い。

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