「この世にドラマのある限り」

雑誌「週刊文春 2009年4月2日 創立50周年記念号」 2009年3月26日発行 特別定価360円

先週、先々週は「創立50周年特別号」で、今週は「創立50周年記念号」である。
色々と面白い記事や企画もあったが、とりわけ僕が注目したのは、「この世にドラマのある限り」と題した山田太一と宮藤官九郎の対談と「特別鼎談 日本映画の黄金時代 もう一度見たいとっておきの50本」(小林信彦 中野翠 鹿島茂)だった。

「この世にドラマのある限り」
妙に大袈裟な題だが、中身は山田太一と宮藤官九郎のなごやかな対談で両者が互いに気を使っていてあまり本質に迫っていない感じがする。それでもいくつか非常に刺激を受ける会話があった。

宮藤 山田さんはハコ書き(ストーリーの構想)をしないんですよね。
山田 僕ハコ書きができないんです。ハコ書きの才能がない。(笑)
宮藤 じゃあ書いてるときもどの方向に行くのかわからないんですか?
山田 ええ、そうですね。

「ありふれた奇跡」なんかもそうだったのだろうか。第一回のファーストシーンが最終回のラストに繋がる構成などは最初からキッチリと考えられていたものと思っていた。まさか

山田 書いてるほうも先行きがわからないから面白いんじゃないかな。
宮藤 話って書いてるうちにどんどん変わって行きますよね。
山田 最初に決めたテーマと変わってしまうこともあります。半分くらい書いたところで、本当のテーマはこれだったって気づくんですよ。

なんてことがあるんだなあ。勉強になった。

「特別鼎談 日本映画の黄金時代 もう一度見たいとっておきの50本」
期待ほどではなかった。このページ数で戦前から1970年代までの映画について触れようとするのがそもそも無茶でいきおい映画のタイトルの羅列になり、三人が自分に知識の豊富さを披露している格好にいささか白けてしまう。もう少しテーマを絞った方が良かった。それでも三人三様の「とっておきの」映画のリストはなかなか興味深いものがある。名作、定番作品もあれば、かなり捻った作品もありでヴァラエティに富んでいる。小林信彦選の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」や鹿島茂選の「ポルノの女王 にっぽんSEX旅行」なんか観てみたい。
 

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